この記事では「双極性感情障害」についての意味を解説していきます。
子どもにもわかる双極性感情障害のお話
みなさん、こんにちは!今日は「双極性感情障害」というお話をします。難しい名前ですが、少しずつわかりやすく説明していきますね。
双極性感情障害ってなあに?
双極性感情障害は、気分やエネルギーがとても大きく上がったり下がったりする状態のことです。
わたしたちの気分は、毎日少しずつ変わりますよね。楽しい時もあれば、悲しい時もあります。でも、双極性感情障害がある人は、その変化がとても大きくなってしまうんです。
どんな気持ちになるの?

双極性感情障害には、大きく分けて2つの状態があります:
1. 「躁(そう)状態」- 気分がとっても上がっている時
この時は:
- とってもエネルギッシュになります
- すごく楽しい気分になります
- あまり眠らなくても平気な気がします
- 「何でもできる!」と思えて、無理なことにもチャレンジしたくなります
- 話すスピードが速くなったり、考えがどんどん飛んでいきます
2. 「うつ状態」- 気分がとても下がっている時
この時は:
- とても疲れていて、何もする気が起きません
- 悲しくて、楽しいことも楽しめません
- よく眠れなかったり、逆にずっと眠りたくなったりします
- 自分はダメな人間だと思えてしまいます
- 普段好きなことも楽しめなくなります
大切なのは、これが病気だということです。風邪をひいたり、骨を折ったりするのと同じように、脳の調子が少し悪くなっているんですね。だから、悪い人だとか、努力が足りないわけではありません。
どうして起こるの?
双極性感情障害が起こる理由は、完全にはわかっていませんが、いくつか考えられていることがあります:
- 脳の中の化学物質:私たちの脳には「神経伝達物質」という、気分を調整する物質があります。これのバランスが崩れると起こることがあります。
- 遺伝:お父さんやお母さん、おじいちゃんやおばあちゃんから受け継ぐことがあります。
- ストレス:大きな変化や、つらい出来事があると発症しやすくなることがあります。
どうやって良くなるの?
双極性感情障害は治療で良くすることができます:
- お医者さんに相談する:心の専門のお医者さん(精神科医)に診てもらいます。
- お薬:気分のバランスを整えるお薬を飲みます。
- カウンセリング:専門の人とお話しして、気持ちの整理をします。
- 生活習慣:規則正しい生活や、十分な睡眠が大切です。
みんなにできること
もし周りに双極性感情障害の人がいたら:
- その人の気持ちを理解しようとすること
- 「頑張れ」とか「元気出して」と言うよりも、そばにいてあげること
- 必要な時は助けを呼んであげること
大切なのは、これは「性格」や「わがまま」ではなく、病気だということです。糖尿病や近視と同じように、治療が必要な状態なんですよ。
まとめ
双極性感情障害は、気分の波がとても大きくなる病気です。でも、ちゃんと治療すれば、多くの人が元気に生活できるようになります。
病気について知ることで、自分や周りの人を理解する助けになります。心の健康も、体の健康と同じくらい大切なものだということを覚えておいてくださいね。
セレブリティと双極性感情障害については、確かに有名人の中にも双極性感情障害を公表している方々がいます。例えば歌手のマライア・キャリーさん、女優のキャサリン・ゼタ・ジョーンズさん、俳優のスティーブン・フライさんなどが自身の経験を公表しています。
セレブリティが双極性感情障害になる主な原因は一般の方と変わりませんが、特有の要因もあります:
- 遺伝的要因: 一般の方と同じく、家族歴がある場合はリスクが高まります
- ストレス環境:
- 常に公の目にさらされる生活
- 不規則な生活リズム(撮影、ツアーなど)
- 高い期待やプレッシャー
- SNSでの批判や中傷
- 創造性との関連: 芸術的な創造性と気分障害には関連があるという研究もあります
- 物質使用: 芸能界での薬物やアルコールの使用が引き金になることも
- 診断へのアクセス: 経済的余裕があり、精神医療へのアクセスが良いため、診断される機会が多いという面もあります
双極性感情障害は、セレブリティだからなるというものではなく、誰にでも起こりうる脳の状態で、適切な治療と理解があれば、多くの方が健康的な生活を送ることができます。
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